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がんの医学的免疫療法

 前ページで見た『がんに対する免疫システム』の研究が、実際の医学的免疫療法にどう活かされているかを簡単にさらっておきましょう。

第3世代まで

 最初に登場したのは、1970年代、キノコから抽出された成分のクレスチンなどの免疫賦活剤です。第1世代の免疫療法です。現在も6種類が保険で認められていますが、抗がん剤などと併用する場合に限られています。
 次いで、80年代に出てきたのが、第2世代、インターフェロンなどのサイトカイン(細胞分泌物質)療法です。インターフェロンは当時“夢の抗がん剤”と騒がれたものですが、今や腎臓がんや多発性骨髄腫など、一部のがんで使われているだけです。

 さらに、第3世代として出現してきたのが、患者からリンパ球を採取し、体外で活性化して患者に戻すという、『活性化自己リンパ球療法』で、ここから免疫細胞療法の時代が始まることになります。
 現在がんの医学的免疫療法の主流として行われている『活性化自己リンパ球療法』でも有効率は、10パーセント以下と見られています。
 抗がん剤の有効率は20パーセント以上でないと厚生労働省から認可されないそうですが、その半分以下しかないわけです。

 ここまでが、『非特異的免疫療法』と呼ばれる療法で、「免疫全体を上げる」もの、つまり、ただ「体の免疫」を高めさえすればいいと考えられてきた時代の研究を基にしています。
 ですから、がんに対して免疫がどのくらい攻撃しているかがわかりません。

第4世代がはじまる

 その後、90年代に入って、免疫のメカニズムが解明され始め、ようやくがんに狙いを定めてがんだけを攻撃する方法が開発されました。
 『特異的免疫療法』と呼ばれる療法で、樹状細胞療法、CTL(キラーT細胞ともいう)療法、がん抗原ワクチン療法などがそうです。ここに至ってようやく、本格的ながん免疫療法の時代に入ったというわけです。
 第4世代といわれています。

 ただ、免疫のネットワークは複雑で、解明・証明しきれていないことも多く、第4世代のがん免疫療法の効果の実証(臨床データ)もまだまだ先の話のようです。
 しかし、「がんの免疫」に着目するという方向性は間違っていないと、おおむね承認されているようです。

 なお、第3世代以降のがん免疫療法で、保険で認められたものはないようです。

 それでは、健康食品はがんに効くのか? 『免疫に作用する健康食品や民間療法の効果についての私の結論』を書いてみようと思います。

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